エターナルグルーヴズ〈ETERNAL GROOVES〉

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MILES DAVIS / HELSINKI, FINLAND Nov 1, 1967

HELSINKI, FINLAND Nov 1, 1967

MILES DAVIS

Howlin’

フォーマット:CD

規格番号:EGHO-009

発売日 :2022年1月26日

税込価格:2,750円

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★1967年11月1日のフィンランド・ヘルシンキ公演。
★トレーンに捧ぐ。アコースティック時代、最後の欧州ツアー。
★放送マスターから高音質で収録。
★監修/ライナー:小川隆夫 【初回限定/デジパック】

 

マイルス・デイヴィス・クインテット、1967年の欧州ツアーから、近年発掘された高音質マスターから、11月1日のフィンランド・ヘルシンキ公演を収録。
アコースティック・ジャズの最高到達点に登りつめた、このクインテット。
以降の「エレクトリック」へ突入する直前の臨界点から、フリーに接近しつつも、ハイ・テンションなむき出しの演奏。
ジャズ史に刻まれた歴史的演奏だ。

 

以下、監修の小川隆夫による『マイルス・デイビス大事典』(シンコーミュージック・エンタテイメント刊)から氏のテキストを引用しよう。

 

 1967年は、マイルスにとって出会いと別れの年でもあった。
出会ったのは、81年になって結婚する女優のシシリー・タイソンだ。
 もうひとつは悲しい別れである。
マイルスにとって予期せぬことだったが、67年7月17日、ジョン・コルトレーンが肝臓癌の悪化から急逝した。
 独立する際にゴタゴタはあったがマイルスは、コルトレーンを音楽家として、同じアフリカ系アメリカ人として、そしてひとりの人間として尊敬していた。
 しかし、盟友の死という悲しい出来事に襲われても、自身の音楽をさらなるものに発展させたい気持ちは失せなかった。
しばらく前から、マイルスの音楽はコルトレーンに通じるフリー・ジャズ寄りのものになっていた。
今回のツアーでも、アヴァンギャルドな要素が演奏の主体を占めている。
マイルスにとってコルトレーンの存在は別格だった。
それだけに、この喪失感には計りしれないものがあった。
 このとき、多くの都市でマイルスとステージを分かち合ったのは、コルトレーンの後継者と目されていたアーチー・シェップ(ts)のクインテットだ。
思えば、コルトレーンとのクインテットで最後にツアーしたのが60年春のヨーロッパだった。
各地を回りながら、マイルスの胸にはどんな思いが去来したのだろうか?
 シェップも、コルトレーンへの思いを秘めてのツアー参加だった。
 それだけに、今回のツアーでは、どの都市の演奏も壮絶を極めるものになった。
マイルスの音楽は創造性のピークに達していた。こうなれば、あとは次なる目的地に向かうだけだ。
それが帰国後に始まるエレクトリック楽器の導入である。
この演奏は、その直前に残された、純然たるアコースティック時代の最後を記録したものだ。

 

Getty Images写真使用ジャケット。
Eternal Groovesの”Howlin'”シリーズから登場!

Miles Davis Quintet 1967-11-01, Kulttuuritalo, Helsinki, Finland
Miles Davis (tp) / Wayne Shorter (ts) /Herbie Hancock (p) / Ron Carter (b) / Tony Williams (d)

 

収録曲

1) Agitation [7:59]
2) Footprints [9:08]
3) ‘Round Midnight [9:23]
4) Walkin’ [8:42]
5) Masqualero [13:04]

Miles Davis Quintet 1967-11-01, Kulttuuritalo, Helsinki, Finland